作品から湧き出てくるもの
先日、書究文化展・書究院展の
審査の結果が出ました。
この1年間の成果を表そうと
この展覧会に向けて
多くの人が取り組んでいました。
景風社中としても
例年を上回る参加率・出店数で
嬉しかったです。
2点以上もの半紙を書いた人、
初の半切に挑んだ人、
取り組み方や考えはそれぞれですが
その過程を見てきて
感じるものがありました
それは
作品からは感情が湧き出るということ
1日で作品を
仕上げることはありません
何回かに分けて
同じ文字を書いていくのです
そうしているのには
二つ理由があります
一つは
学びは積み重なっていくので
回数を重ねるほど上達すると考えるから
もう一つは
感情には波があるように
作品にもそれが表れるからです
常に上達していければいいけれど
上がったり下がったりを繰り返して
作品はできていきます
今日上手にできたから
明日はもっと上手になるかというと
決してそうではない
感情の上がり下りは
そのまま作品に出ます
それがいいのだと
思います
書道は感情を書にのせ、
それを表現するもの
時々私も書き込みを続けていると
「どうしてこんなに書いてるのかな?」と
目の前の”展覧会に出すこと”
”いい賞を取ること”だけに
集中してしまって本来の目的を
忘れることがあります
そんなときは
自分が書道をしている理由に
戻るようにしています
「あ〜、私は書道が好きで
書いているんだな。」
その本来の目的に気づいたときに
作品は変わると思います
今回、私は生徒さんの取り組む姿勢から
あることを学ばせていただきました
それは
”書道を楽しんでいるか”
初めての挑戦も、わからないことだらけ
だけど、少しずつ書けている感覚、
初めて知る筆法、
字が思うように書けた時の嬉しさなど
”書道を楽しんでいるか”
これに尽きるのだなと
ある書道の先生に言われました
『できた作品は書いている様子も
実際は見れないけれど、
いい書はその時の感情が
伝わってくる』と
”心が揺さぶられる作品、
心が揺れる作品は
その人の感情が伝わってくる”
今回の書究文化展・書究院展の
書を通して繋がりました
ぜひ
楽しんで書道に向かってください
私も
”書道を楽しんで”書いていこうと
思います